自分の作物の売り先を広げたい。商品開発・商談・加工を支える制度と相談先の探し方(群馬県)
公開 2026年10月19日

売り先を広げることを一つで支える補助金は、今回調べた国・県の制度には見当たらず、やりたいことによって使える制度と相談先が分かれます。加工・業務用への原料出荷では、今回調べた範囲で小規模な個々の農家が直接申請できる補助金は見当たらず、入口は商談の場と相談です。群馬県の生産者向けに、まず整理することと、持続化補助金・国の交付金・公庫の融資の条件、発注してよい時期、相談先をまとめました。
資料の対象時期: 各制度の公募要領・要綱・公式ページと、群馬県の農業支援策活用ガイド(確認日は下記)
制度の情報は 2026年10月19日 に各公式サイトで確認した内容です。募集状況や条件は変わることがあるため、申請の前に必ず公式の最新情報と窓口で確認してください。(次の確認予定: 2026年11月5日)
加工向けに出荷してみたい、新しい売り先を探したい、自分で加工品を作ってみたい。そう考えたとき、「何か使える補助金はないか」と制度の名前から探し始めることが多いと思います。この記事では、群馬県の生産者が使える可能性のある国・県の支援と相談先を、やりたいことから探せるように整理しました。国内の売り先の話に限り、輸出は扱いません。
先にまとめると
- 「売り先を広げる」こと全体を一つで支える補助金は、今回調べた国・県の制度には見当たりませんでした。やりたいことによって、使える制度と相談先が分かれます
- とくに、加工・業務用の買い手へ原料として出荷することについては、今回調べた範囲では、小規模な個々の農家が直接申請できる補助金は見当たりませんでした(大規模な契約栽培の産地向けの事業はあります)。入口になるのは、商談の場(野菜なら無料のマッチングサイト)と相談窓口です
- 補助金・交付金は、どれも交付決定の前に発注・契約・支払いをした経費は原則として対象外です。交付決定は、審査に通った(採択された)後に、補助する金額などが正式に決まって通知されることです。採択の発表と同じ日ではありません
- また、申請の段階で、売る相手や売上の見込みの根拠を計画に書くことが求められます
- だから、制度の名前を探す前に、売りたい相手と条件を整理し、相談先に話を持ち込むことが、近道になると考えられます(NouManの読み解き。くわしくは次の節で)。相談先によっては、農業者が対象か、費用がかかるかを、事前に問い合わせる必要があります
支援には3つの種類があります
支援と一口に言っても、お金の出方が違います。この記事では、次の3つを分けて書きます。
| 種類 | どういうものか | この記事で扱うもの |
|---|---|---|
| 補助金・交付金 | 対象の経費の一部を、あとから受け取る。返済は不要。審査があり、自己負担もある | 持続化補助金、国の交付金(創出支援型) |
| 融資 | お金を借りる。返済が必要 | 日本政策金融公庫のスーパーL資金 |
| 相談・商談支援 | 相談や研修、買い手と出会う場。お金は出ない | 県のサポートセンター、ベジマチなど |
※補助金・交付金は、採択されるとは限りません。また、多くは「後払い」で、いったん自分で全額を支払う必要があります。
最初にすること:売る相手と条件を書き出す
公式の資料には、申請する人に「売る見込み」を先に調べておくことを求める記述が並んでいます。
公表されていること
- 持続化補助金の公募要領: 申請時に、客観的なデータを用いた市場や顧客ニーズの分析、営業方針、新規取引や値上げの見込みなどの根拠とともに、売上高・売上総利益の増加という成果を計画に書く必要がある、としています。新商品開発費は、テストマーケティングや市場調査を踏まえたものが対象です
- 創出支援型の実施要領: 新商品について、主な原材料の仕入れ先、製造の技術的な課題、販売価格の設定などを、事前に十分に調べ・検討していることを採択の基準にしています
- どちらも、交付決定の前に発注・契約・支払いをした経費は、原則として対象外です
NouManの読み解き
ここからは、上の記述と、加工・業務用の取引について公表されている資料を合わせた、NouManの読み解きです。
順番は「整理 → 相談 → 必要な取り組みに支援を使う」。 補助金ありきで設備を買う、という順番ではありません。補助金の申請書にも、買い手との商談にも、同じ材料が必要になります。次のような点を、先に自分の言葉で書き出してみると、相談先でも話が早くなると考えられます。
- 誰に: 直売の消費者か、スーパーか、加工会社や外食か。その相手は、作物を何に使うのか
- 何を、どの状態で: 品目・品種、規格や大きさ、丸ごとか下処理したものか、加工品か
- どれだけ、いつ: 1回あたり・月あたりの量、出荷できる時期と、そろえられる期間
- いくらで、どう届けるか: 価格の考え方、荷姿、配送の方法と費用
ベジマチ(後述)に載っている買い手の募集には、用途・数量・時期・納品先が具体的に書かれているものがあります。数件の例からの読みですが、買い手の側もこうした条件で相手を探していることがうかがえます。
そのうえで、足りないものが試作なのか、商談の場なのか、包装なのか、設備なのかが見えてきます。支援は、その足りない部分に使う手段です。
限界: 補助金の要件は「計画を書くこと」を求めているだけです。整理すれば採択される、売れる、とは言えません。
自分で加工する道と、原料として出荷する道は別のもの
「加工」と一口に言っても、自分で加工設備を持って加工品を売る道と、既存の加工会社などへ原料として出荷する道は、別のものです。今回調べた範囲では、支援制度の側でも違いがありました。自分で加工する道には補助金・融資がある一方、原料として出荷する道は、小規模な農家にとっては、主に商談の場と相談で支えられています。
| 観点 | 自分で加工・販売する | 原料として出荷する |
|---|---|---|
| 売るもの | 自分の加工品 | 作物(原料) |
| 相手と決めること | 加工品の売り先・価格・数量 | 品目・規格・数量・時期・価格・納品方法など |
| 主な支援 | 補助金・交付金、融資、相談 | 商談の場、相談(大規模な契約栽培の産地向けの事業もある) |
| 新たに増える負担の例 | 設備の購入と維持、人手、衛生管理、包装・表示、売れ残り | 量・時期・規格をそろえる責任、選別・荷造り、配送 |
公表されていること
加工・業務用野菜の契約取引のガイドライン(2023年、農林水産省のページに掲載)は、個別の契約で、品目・品種、出荷時期、価格、数量、規格、品質、納品方法などを取り決めることを示しています。農畜産業振興機構の『野菜情報』2025年4月号に掲載された記事は、加工・業務用では「定時・定量・定質・定価」での供給が求められ、カット・冷凍野菜の原料では、加工の歩留まりや作業性を高めるために大型の規格が必要になると説明しています。
NouManの読み解き
自分で加工する道は、設備を買って終わりではありません。 設備の維持、作業する人手、衛生管理、包装や表示、できた加工品を売り切ることまで、続く仕事と費用が増えます。補助金で設備を買えても、自己負担があり、続く費用は自分で持つことになります。補助金で買った機械などは、一定の期間、補助の目的以外に使ったり、売ったり捨てたりすることが制限される決まりもあります(持続化補助金では単価50万円(税抜き)以上のもの)。食品を加工して売るために必要な許可は、保健所などで確認してください(この記事では調べていません)。
原料として出荷する道は、設備への投資を抑えられる一方、買い手の条件に合わせる負担があります。 量や時期、規格をそろえる責任、天候で数量や時期がずれたときの取り決め、選別や荷造り、配送の費用です。
どちらが良いかは、作物、作れる量、人手、近くの買い手によって違います。販売価格だけでなく、追加の作業や続く費用まで含めて、自分たちの採算で比べることが大切です。用語解説「ミールソリューション(毎日の食事の困りごとを助けること)」で紹介したように、自分でカット加工を始めることだけが方法ではありません。惣菜の材料という場面については、決算書の読み解き・ヤオコー編の第3回「惣菜は売上の15%、粗利の26%」も参考になります。
やりたいことから探す
自分のやりたいことが、次のA〜Dのどれに近いかを考えてみてください。同じ「売り先を広げる」でも、関係する制度と相談先は違います。各制度の条件は、後の「3つの制度を比べる」と「制度の詳細」にまとめています。
A.生鮮の作物の、新しい販売先を探したい
- 最初の一歩: 売りたい相手と条件を書き出し、よろず支援拠点に、農業者も相談できるかを問い合わせる。野菜なら、ベジマチで買い手の募集を見てみる
- 相談先: よろず支援拠点(農業者が対象かは事前に確認)、農業経営・就農支援センター、ベジマチ(野菜の生産者と実需者のためのサイト)
- 支援(補助金): 生鮮の販路開拓だけを対象にした国・県の補助金は、見つかりませんでした。持続化補助金(制度1)は「販路開拓等の取組」を支援する制度ですが、個人の農業者の場合、生鮮のまま売る取り組みが対象になるかは公募要領からは読み取れず、商工会・商工会議所に確認が必要です。また、系統出荷(JAなどを通した出荷)の収入だけの個人農業者は、対象になりません
- 注意: 農業者がどの業種として判定されるかを示す資料は、2026年10月19日時点で公開されていませんでした
B.加工・業務用の買い手へ、原料として出荷したい
- 最初の一歩: 野菜なら、ベジマチで加工・業務用の買い手の募集を見て、求められている用途・数量・時期を知る。そのうえで、相談先に、自分の作物と条件を持ち込む
- 相談先: ベジマチ(参加無料)、群馬県地域資源活用・地域連携サポートセンター(専門家派遣の対象者の要件に「実需者との直接取引」が入っています。令和8年度の派遣の募集は終了)。一般的には、JAを通して出荷している場合は出荷先のJAに相談する方法もあります(対応はJAによって違い、この記事では調べていません)
- 支援(補助金): 今回調べた範囲では、小規模な個々の農家が直接申請できる補助金は見当たりませんでした。大規模な面積で実需者との契約栽培に取り組む産地向けには、国の「大規模契約栽培産地育成強化推進事業」があります(群馬県のガイドに掲載。申請先は県青果物生産出荷安定基金協会、要望調査は事業を行う前年度の1月頃)。令和8年度の対象者や面積などの要件は、確認できていません
- 注意: ベジマチの募集は個別の会社の募集で、群馬県の生産者向けの募集や価格を示すものではありません
C.加工品を開発したい、自分で加工して売りたい
- 最初の一歩: 設備を探す前に、群馬県地域資源活用・地域連携サポートセンターに相談する。自分で加工する場合に必要な許可は、保健所などで確認する
- 相談先: サポートセンター、農業経営・就農支援センター
- 支援(補助金・交付金): 持続化補助金(制度1)の新商品開発費・機械装置等費(対象になる人の条件は比較表)、国の交付金の創出支援型(制度2、令和9年度分は県に確認)
- 支援(融資): スーパーL資金(制度3)は、農産物の処理加工施設や、店舗などの販売施設にも使えます
- ほかに: 加工場などの施設の整備には、国の交付金の別の枠(産業支援型)もあります。ただし、事業を行うのは農林漁業者の団体や中小企業者で、六次産業化法の総合化事業計画などに基づく整備の計画と、融資または出資を活用した取り組みであることが前提です。考え始めた段階の個人の入口には向かないと考えられます
- 一般的には、市町村が独自の制度を持っている場合もあります。役場の農政の担当に確認してください(この記事では市町村の制度を調べていません)
D.商談会・展示会に出たい、商品の紹介や包装を整えたい
- 最初の一歩: 持続化補助金を使うなら(対象になる人の条件は比較表)、2026年12月4日までに、地域の商工会・商工会議所に相談する(書類の依頼の締切)
- 相談先: 商工会・商工会議所、サポートセンターの研修(マーケティング・ブランド戦略)、農業経営・就農支援センター
- 支援(補助金・交付金): 持続化補助金(制度1)の展示会等出展費(オンラインの商談会を含む)、チラシなどの広報費、ウェブサイト関連費、包装パッケージの試作開発。国の交付金の創出支援型(制度2)の試食会・試験販売、商談会への出展、パッケージデザイン
- ほかに: 群馬県農業統一ロゴマークの使用認定を受けている人は、県のロゴマークの補助金も使えます(制度の詳細の「ほかに」)
- 注意: 県が主催する国内向けの商談会で、2026年度に生産者が出展できるものは、確認できませんでした
相談できるところ
制度を一人で読み解くより、まず相談先に話を持ち込む方が早い場合があります。費用や、農業者が対象かどうかが公式に確認できていない相談先もあるので、事前に問い合わせてください。
| 相談先 | 向いている相談 | 費用など |
|---|---|---|
| 群馬県地域資源活用・地域連携サポートセンター | 加工品の開発、自分で加工・販売、商品の売り方、実需者との取引(B・C・D) | 相談はいつでも受付。研修は無料。個別相談の費用は確認できず |
| ベジマチ(農畜産業振興機構) | 加工・業務用の買い手探し(B)、新しい販売先(A) | 参加無料のオンラインのマッチングサイト |
| 群馬県よろず支援拠点 | 売上の拡大、販路開拓、補助金の活用(A・C・D) | 無料・何度でも(中小企業・小規模事業者向け。農業者が対象かは事前に問い合わせ) |
| 群馬県農業経営・就農支援センター | 経営全般。販売、PR、加工品の商品化、パッケージ(専門家による支援は、担い手の農業者のうち指定を受けた人が対象) | 令和6年度の相談会は無料。令和8年度の日程は確認できず |
- 群馬県地域資源活用・地域連携サポートセンター(群馬県商工会連合会内、027-231-9779、公式): 県の委託で、6次産業化を発展させた取り組みの相談を、いつでも受け付けています。専門家の派遣は選定制で、令和8年度の募集は終了しています(センターのページでは、例年5月頃に公募)。研修「ぐんま6次産業化等チャレンジ塾2026」は2027年1月26日まで開催中です(参加費無料。途中からの参加ができるかは、センターに確認してください)
- ベジマチ(公式、問い合わせ 農畜産業振興機構 03-3583-9818): 野菜の生産者と、加工・業務用などの買い手(実需者)を、オンラインでつなぐサイトです。2026年10月16日現在の会員は1,400者(生産者818、実需者582)。買い手の募集には、ジュース加工用のトマトを7月〜10月頃に収穫・納品できる人を探すもの、じゃがいもを30t(サイズは問わない)探すものなど、用途・数量・時期・納品先が具体的に書かれているものがあります(要約)。これらは個別の会社の募集で、群馬県の生産者向けの募集や価格を示すものではありません
- 群馬県よろず支援拠点(027-265-5016、公式): 国が設置した、無料で何度でも使える経営相談所です。中小企業・小規模事業者向けで、農業者が対象と明記された公式の資料は確認できませんでした。相談の前に問い合わせてください
- 群馬県農業経営・就農支援センター(事務局 群馬県農業会議、027-280-6171): 経営に課題を抱える担い手の農業者を「重点支援対象者」に指定して、税理士やデザイナー、野菜ソムリエなどの専門家が支援します。令和6年度の相談会(無料)では、流通・販売、農産加工品等の商品化、パッケージデザイン・ロゴ等の発案などが相談の分野・項目でした
3つの制度を比べる
この記事で主に紹介するのは、1.持続化補助金(第20回)、2.国の交付金の創出支援型、3.日本政策金融公庫のスーパーL資金の3つです。いずれも、全ての農家が使えるわけではありません。対象になる条件は、制度ごとに違います。募集の状態は2026年10月19日時点です。
| 制度 | 申請する人 | 募集の状態 |
|---|---|---|
| 1.持続化(補助金) | 本人が申請。会社(株式会社など)か、商工業者である個人事業主。農事組合法人と、系統出荷(JAなどを通した出荷)の収入だけの個人農業者は対象外。商工会・商工会議所の書類が必要 | 受付前(11月5日〜12月15日)。商工会・商工会議所への書類の依頼は12月4日まで |
| 2.創出支援型(交付金、県経由) | 本人も可。ただし自分を含む3者以上の連携体制で、県へ計画を出す | 県の要望調査は例年、前年度の1〜2月頃。令和9年度分は事業が続くかを含め未確定 |
| 3.スーパーL(融資) | 本人(認定農業者に限る。認定農業者は、市町村に農業経営改善計画を出して認定を受けた人) | 随時相談(審査あり) |
次の表の「発注してよい時期」より前に、発注・契約・支払いのいずれかをしたものは、補助の対象外です。
| 制度 | 支援の大きさ | 自己負担 | 発注してよい時期 |
|---|---|---|---|
| 1.持続化 | 対象経費の2/3、上限50万円(特例で上乗せあり) | 1/3と対象外の経費。後払い | 交付決定の後 |
| 2.創出支援型 | 1/2以内、上限500万円(最長2年間) | 1/2以上と対象外の経費 | 原則、交付決定の通知の後 |
| 3.スーパーL | 個人3億円、法人10億円まで(特認あり) | 借りた全額を返済(25年以内) | 公庫のページに記載なし。支店に確認 |
お金のほかにも、手間がかかります。補助金・交付金では、申請書の作成、商工会・商工会議所などとのやり取り、事業が終わった後の報告が必要です。創出支援型では、3者以上の連携体制づくりと、付加価値額・売上高の報告もあります。
制度の詳細
以下、制度ごとに、公式の資料に書かれていることを整理します。
制度1 小規模事業者持続化補助金(第20回)
公表されていること
どんな取り組み向けか: 小規模事業者が自分で作った経営計画に基づく、販路開拓などの取り組みを支援する国の補助金です。公募要領は、例として「新たな市場への参入に向けた売り方の工夫」「新たな顧客層の獲得に向けた商品の改良・開発」を挙げています。
- 申請する人: 事業者本人(法人、または商工業者である個人事業主)。地域の商工会・商工会議所の支援を受けることが要件で、「事業支援計画書」を発行してもらう必要があります
- 農業者の扱い: 公募要領は、「系統出荷による収入のみである個人農業者」と「農事組合法人」を、補助の対象にならない者として挙げています。個人の農業者について公募要領が対象と明記しているのは、農作物の加工や、農作物を使った料理の提供などの事業の、その加工などに必要な経費です。農作物の生産自体に必要な経費は対象外です。株式会社などの会社は「補助対象となりうる者」に入ります
- 業種の判定: 従業員数の基準は業種で違いますが、農業者がどの業種として判定されるかは、後日公開の別紙「参考資料」によるとされ、2026年10月19日時点では「準備中」でした
- 対象地域: 日本国内(群馬県を含む)
- 対象になる経費: 機械装置等費、広報費、ウェブサイト関連費、展示会等出展費(オンラインの展示会・商談会を含む)、旅費、新商品開発費(試作品や包装パッケージの試作開発)、借料、委託・外注費。広報費やウェブサイト関連費だけでの申請はできません。新商品開発費は、テストマーケティングや市場調査の結果を踏まえたもの(またはそれを伴うもの)が対象です
- 対象外の経費(主なもの): 販売している商品の仕入れ、自動車、デザインの改良をしない既存の包装パッケージの印刷・購入、交付決定前に発注・契約・支払いをしたもの、国の他の補助金と重複する取り組み
- 対象外の事業: 事業が終わってから、おおむね1年以内に売上げにつながる見込みがない事業
- 補助率・上限: 対象経費の2/3、上限50万円。インボイス特例や賃金引上げ特例に当てはまる場合は、上限の上乗せなどがあります
- 自己負担: 対象経費の1/3と、対象外の経費。補助金は後払いです。たとえば対象経費が75万円なら、補助は50万円、自己負担は25万円です(NouManの計算)
- 募集の状態と締切: 受付前。申請の受付は2026年11月5日(木)から12月15日(火)17時まで(予定)。電子申請のみで、「GビズIDプライム」(国の電子申請に使うアカウント)が必要です。取得には数週間程度かかることがあるため、早めの手続きが必要です
- 事前相談の期限: 商工会・商工会議所の「事業支援計画書」の発行の受付締切は、2026年12月4日(金)です。これを過ぎると発行を頼めません。実質的な準備の期限は、申請の締切より前です
- 発注・契約・支払いを始めてよい時期: 交付決定日から。採択の発表は2027年3月頃の予定で、交付決定は採択の発表からおおむね1〜2か月かかる場合があります(公募要領の目安)。展示会への出展の申込みだけは、交付決定の前でも対象になります(請求書の発行が交付決定日以後の場合)。事業を行う期間は、交付決定日から2028年3月31日までです
- 窓口: 事業所のある地域の商工会、または商工会議所(どちらになるかは所在地で決まります)
- 公式: 商工会地区の事務局/商工会議所地区の事務局
※公募要領は、サービスの内容に見合わない「高額なアドバイス料金」を請求する業者への注意を呼びかけています。
制度2 国の交付金のうち、新商品開発・販路開拓の支援(創出支援型)
正式には、農山漁村振興交付金(地域資源活用価値創出対策)の創出支援型のうち「地域資源活用・地域連携推進支援事業」です。いわゆる6次産業化の国の支援の、現在の主な受け皿の一つです。
※群馬県の「令和8年度群馬県農業支援策活用ガイド」(2026年2月3日時点)では、この交付金(6次産業化等ソフト・ハード支援)の要望調査を行う時期は前年度の1〜2月頃、申請先はぐんまブランド推進課、計画書や申請書の受理は随時とされています。ガイドどおりなら、令和8年度分の要望調査の時期は過ぎています。また、令和9年度の予算の概算要求の資料には、この事業(新商品開発・販路開拓への補助)の記載が見当たりませんでした。廃止とは書かれていませんが、来年度も続くかは未確定です。令和9年度分は、事業が続くかとあわせて、群馬県(ぐんまブランド推進課、各農業事務所)に確認してください。
公表されていること
どんな取り組み向けか: 農林水産物を使った新商品の開発(試作、パッケージデザインの開発、安全性のための成分分析など)と、販路の開拓(試食会・試験販売、商談会などへの出展)を支援する国の交付金です。
- 申請する人: 農林漁業者(団体を含む)、民間事業者、市町村など。農業者本人も事業を行う主体になれます。ただし、農林漁業者などが主体の場合は、自分を含む3者以上で、農林漁業者を必ず含む連携体制(ネットワーク)を作っているか、作る見込みであることが条件です
- 申請の流れ: 事業を行う人が事業実施計画を作り、群馬県(知事)に提出します。国は、予算の範囲内で、評価のポイントが高い順に選びます
- 対象地域: 原則として、中山間地域、振興山村、過疎地域、農業振興地域など、要領に定められた地域での取り組みです
- 採択の基準(新商品開発): 消費者の需要に合い、新しさがあること。そして、主な原材料の仕入れ先、製造の技術的な課題の解決策、販売価格の設定、実施の体制などを、事前に十分に調べ・検討していること。食品の安全の対策が講じられていること
- 対象になる経費: 賃金、旅費、委託料(原則として年度ごとの事業費の5割まで)、資材の購入費、必要最低限の設備・機器の導入など。設備・機器への助成額は、それ以外への助成額より低いことが条件です
- 対象外の経費(主なもの): 拠点の事務所の借上げ、交付決定の前に発生した経費、飲食・手土産・接待など
- 補助率・上限: 交付率1/2以内。事業の期間(最長2年間)の助成額の上限は500万円
- 自己負担: 対象経費の1/2以上と、対象外の経費(NouManの整理)。試験販売で収益が出た場合は、その分が交付金から差し引かれます
- 成果の目標と報告: 付加価値額と売上高を、事業を始める前の年度より増やすことが目標で、報告が必要です
- 発注・契約・支払いを始めてよい時期: 原則として、交付決定の通知を受けてから(機械の発注を含む)。やむを得ない場合に「交付決定前着手届」を出す方法もありますが、交付決定までに生じた損失は自己負担になるなどの条件があります
- 窓口: 群馬県農政部ぐんまブランド推進課(027-226-3133)、各農業事務所。相談は、群馬県地域資源活用・地域連携サポートセンターでも受け付けています
- 公式: 農林水産省「創出支援型、産業支援型」/群馬県「地域資源活用価値創出(6次産業化)の推進」/群馬県「令和8年度群馬県農業支援策活用ガイド」
制度3 日本政策金融公庫のスーパーL資金(融資)
公表されていること
どんな取り組み向けか: 農業経営改善計画の認定を受けた人(認定農業者)が、その計画を達成するために必要な資金を借りる融資です。施設・機械には、農産物の処理加工施設や、店舗などの流通販売施設も含まれます。
- 借りられる人: 認定農業者(個人・法人)。個人は、簿記の記帳を行っている(または今後行う)ことが条件です。さらに、経営改善資金計画を作り、市町村が事務局の「特別融資制度推進会議」の認定を受けた事業に限られます
- 対象地域: 公庫のページに地域の限定の記載はありません
- 使いみち: 農地等、施設・機械(処理加工施設・販売施設を含む)、果樹・家畜等、規模拡大や設備投資に伴う原材料費・人件費などの経営費 など
- 融資の限度額: 個人3億円(特認6億円)、法人10億円(特認20億円、一定の場合30億円)
- 返済期間: 25年以内(うち据置期間10年以内)
- 利率: 公庫の金利情報のページで確認してください。貸付当初5年間の金利負担の軽減措置は、条件があり、毎年度の国の予算の範囲内です
- 自己負担: 補助金ではないので、借りた全額を返済します
- 募集の状態: 公募や締切の形ではなく、随時の相談です。審査があります
- 発注・契約・支払いを始めてよい時期: 公庫のページには記載がありませんでした。融資が決まる前に発注・支払いした分を対象にできるかは、支店に確認してください
- 窓口: 日本政策金融公庫 前橋支店 農林水産事業(027-243-6061)。前提となる計画は、市町村に相談します
- 公式: 日本政策金融公庫「スーパーL資金」
ほかに:対象が限られる制度
主役にはしませんが、条件に当てはまる人には関係する制度です。
- 農業改良資金(日本政策金融公庫、無利子の融資): 新たな加工事業の開始や、新たな販売方式の導入などに使えます。ただし、六次産業化法などの法律に基づく計画の認定を受けていることが前提です。国の補助金を財源に含む補助事業には使えません(公式)
- 群馬県農業統一ロゴマーク活用サポート補助金: 県のロゴマークの使用認定を受けた人が対象で、ロゴ入りのシール・ラベルや版下、そのデザイン制作の経費の1/2以内(上限5万円)を補助します。受付は2026年12月31日まで(予算がなくなり次第終了)。交付決定の前に着手した経費は対象外です(公式)
補足
この記事は、2026年10月19日時点の国と群馬県の公式情報をもとに整理したものです。市町村の独自の制度は調べていません。制度の条件や募集の状況は変わることがあるため、申請の前に必ず各窓口で確認してください。
出典
- 小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第20回公募 公募要領 第8版 資料を開く
- 申請について(第20回公募スケジュール) 資料を開く
- 農山漁村振興交付金(地域資源活用価値創出対策)実施要領 別記2-1 創出支援型 地域資源活用・地域連携推進支援事業(令和8年度) 資料を開く
- 農山漁村振興交付金交付等要綱(最終改正 令和8年4月7日) 資料を開く
- 令和8年度予算の概要(地域資源活用価値創出対策) 資料を開く
- 令和9年度予算概算要求の概要(農山漁村振興交付金) 資料を開く
- 創出支援型、産業支援型 資料を開く
- 群馬県における地域資源活用価値創出(6次産業化)の推進 資料を開く
- 令和8年度群馬県農業支援策活用ガイド(令和8年2月3日時点)p.1(大規模契約栽培産地育成強化推進事業)、p.10(6次産業化等ソフト・ハード支援、サポートセンター) 資料を開く
- スーパーL資金 資料を開く
- 店舗案内(前橋支店) 資料を開く
- 農業改良資金 資料を開く
- 群馬県農業統一ロゴマーク活用サポート補助金制度について 資料を開く
- サポートセンターとは 資料を開く
- 令和8年度 支援対象者の公募について【募集終了】 資料を開く
- 【9月1日から開催】『ぐんま6次産業化等チャレンジ塾2026』受講生を募集します 資料を開く
- 群馬県よろず支援拠点 公式サイト 資料を開く
- 令和8年度版 群馬県農業経営・就農支援センター 登録専門家 担い手支援スペシャリスト 資料を開く
- 令和6年度担い手経営相談会の開催について(過去年度の相談項目の例) 資料を開く
- 国産やさいマッチングサイト「ベジマチ」 資料を開く
- 国産野菜の契約取引マッチング・フェアコーナー(ベジマチの紹介) 資料を開く
- 加工・業務用野菜標準基本契約取引ガイドライン2023(令和5年度 農林水産省からの調査分析委託事業) 資料を開く
- 加工・業務用野菜の生産・供給拡大に向けた取り組みの方向(野菜情報 2025年4月号) 資料を開く


